先週末の帰宅途中,何か本が読みたくなりタイトルの本を買い,いつものように電車の中で読んだ.
速読の勉強の本かと思っていたのだけれど,速読と勉強の仕方の本である.しかし,勉強の仕方に関して,なるほどと思う側面がいくつかり,それはそれで役立つ気がした.
先日,たまたま学生に,僕は本を読むのがつらくなったら途中でやめることもあるし,あるいは途中を流し読みや読み飛ばすこともあるという話をしていた.きちんと読まなければならないという意識のもとに,逆に読み進まないことのほうがデメリットであると考えるからである.
速読の本を読んで,速読と熟読とはだいぶ違うということが分かった.速読では,要点を素早くつかむことができるけれども,味わいながら本を読むといったことはできないそうだ.それと,速読に慣れるためには,内容をつかまずに,文字認識力を高める訓練をしていくということがちょっと面白い.
また,勉強時間=記憶時間+想起時間として,最後に5分程度の想起時間を置くべきだとしている点も重要だと思う.
どこに書いてあったか忘れてしまったのだけれども,勉強の仕方に関して,自分で考えるよりも,すでにある解き方を覚えていくほうがよいという趣旨のことが書かれていた点が,僕の職業的には少し残念に感じた.そうすると自分で考えるよりも,すでにあるパターンにものごとを当てはめて考えるようになってしまうからだ.そのように考える学生達がいかに多いかということが,日本のこの教育の仕方を証明しているような気もする.もっとも,全員がそうではないけれども.
どんなに時間がかかってもいいから,自分で考えて解くとということも,記憶型の勉強と同様に大切な勉強の仕方の一つであるという認識が広くなされるべきであると感じる.
昨日,ある学生のバグが半年ぶりにとれる.僕が介入していれば,もっとずっと前にとれていたと思う.でも,この半年間でその学生が学んだことは,僕が介入したよりもずっと大きなものではないかと思っている.
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