何か記録して思う出来事や印象に残った記事などがあったときに,書く日記です.できるだけ毎日書こうと思っていますが,そのときの忙しさなどなどによって変わると思います.

2010年10月27日水曜日

世界の大学ランキング

朝日新聞のHPに,「世界大学ランキングの波紋広がる」との記事を見つける.

ランキングの評価の仕方が変わったようで,200位以内の日本の大学が昨年の11校から5校に減ったそうだ.中国の大学が6校入っているので,中国にも負けてしまったそう.

このランキングは,Times Higher Educationというところのデータ.
iPhoneのアプリ(100円くらい)があり,購入してみると上位400位以内の大学の情報を見ることができた.

大学を(総合的であろう)一つの尺度で順位付けすることには,こういったランキングに先入観を持ってしまう可能性があるので,どうかと思うところもあるけれども,一応目を通しておくことは必要なのかなと思った.

Googleで,world university rankingのようなキーワードで検索すると,いろいろな情報を見ることができる.

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今日の実験では,先週叱った学生のいたグループに少し変化があった.先週,見ていただけの人たちが積極的に少し手伝うようになり,時間はかかったけれどもすべての実験を終わらせていた.少し心配していたのだけれど,先週よりもグループ内の連携がよくなっていて,少し安心した.

研究室の学生と話していて,うまくいくだろうと考えていたことが実はうまくいかないということが分かった.学生は,実装した経験からうまくいかないと思っていたそうだが,僕にうまく説明できなかったようで,きちんと伝わっていなかった.コミュニケーションの大切さを,改めて認識する.でも,問題が明確に見えてきたので,非常に有意義な会話ができた.問題が浮き彫りなる会話は,生産的な会話だと思う.

2010年10月26日火曜日

教育の原点

事務室で,大学基準協会の「じゅあ」という刊行物が入っていた.以前,「大学の目標と達成度を測る評価指標は?」ということを書いたけれども,まさに僕が疑問に思ったことはここで検討されていたのかと思う.しかしながら,大学基準協会でも,「質の評価」という議論は始まったばかりであり,今後検討していく必要があるとのこと.

No.44(2010年3月)に西澤潤一先生が記事を書かれていて,「可愛い子には旅をさせよという厳しい教育が何時かの間に抜けてしまった」,「世の中に出て行ったときにちゃんと独りでやれるようにしてやろうというのが教育の原点に存在することを忘れてはならない」と書かれているところが印象に残った.

学生自身の希望すること,僕自身の希望すること,大学の希望すること,これらをうまく組み合わせた形で,僕の研究室の目標を再設定して,目標の評価システムを僕なりに考えて,研究室運営ができたらと「ザ・ゴール」を読みながら考えている.(考えるだけで終わる可能性は大だけれども)

2010年10月21日木曜日

サンデル教授の講義

帰宅してから,マイケル・サンデル教授の東京大学での講義の録画を再度見る(前半だけ).

正義(justice)の考え方として,次の3つがでていた.とりあえず,忘れないように,ここに書いておいて,いつかゆっくり考えてみたい.

(1) maximizing happiness
最大多数の最大幸福〜功利主義 (ジェレミー・ベンサム)
(2) respecting human dignity
  人間の尊厳に価値を置くこと (カント)
(3) honoring and cultivating virtue and common good
美徳と共通善を育むこと (アリストテレス)

東大の受験生に,入学する合格点には達しないが,親が裕福で,もし入学できたならば 5000万ドルを大学に寄付するという学生がいた場合に,入学させるべきかどうかということが議論されている.テレビでは,賛成の意見は,非常に少数だった.

このことは,結局,大学の目的とは何かということに帰着するということを話していた.

以前,ある講演で,MITのMedia lab.に行かれた先生が,訪れた先生の研究室ではSIGGRAPHに論文を通すことが最大の目的であって,他のこと(修士論文での発表なども!)は,SIGGRAPHに論文を通すことに比べたら重要度が低いというようなことを言われていたのを思い出す.その時,日本では,卒・修論の重みが高く,これを目的としているケースが多いのではないかということが何人かの先生と話題になった.

今日は,2限に授業,午後に学生と研究打合せ,その後,授業の準備などをする.

2010年10月20日水曜日

大学の目的と達成度を測る評価指標は?

行きの電車の中で,「ザ・ゴール」を読み進める.いや,面白い.「ザ・ゴール」では,主人公が,まず,「会社の目的とは何だろう」,目的が分かったら「目的達成を測る評価指標は何だろう」ということを考える.そこで,「大学の目的」(大学のHPに書いてあることが多いと思う)ってなんなのだろう,目的の達成度を測る評価指標はなんなのだろうということが頭に浮かぶ.特に,後者の評価指標をきちんと考えた研究室運営を考えていく必要があると思った.

ちなみに,日本大学の場合は,こちらに,大学の理念,使命と目的がある.僕は,日本大学の教育理念・目標である「自主創造」は,とてもいいと思う.もっと,このことを意識して教育してみようと改めて思う.

今日は,午前中は,昨日の原稿書きの続き,3,4限は実験.ちょっとした事件で学生を叱りつける.原因は,やってはいけないことをしたことにある.つまらないことだけど,そういったことが,就職などの時にでてきては本人にとってよくないだろうと考えたから.でも,学生を叱るっていうのは,先生にとっても本当は辛いんです.たわいもないことだけれども,よい方向に行くきっかけになってくれればと思う.

5限は,学生と勉強会.勉強したことを学生と話すことによって,さらに僕自身も理解が深まる.

その後,6時から会議で8時すぎに終了.大学の運営には,こういう側面もあるのかと大変勉強になった.その後,院生が (昼の実験の)ICトレーナの回路がうまく動作しないというので,実演して作って見せる(できてよかった!).帰宅時にバス停で,偶然同じ学科の先生に合う.いろいろな話ができて,有益だった.

2010年10月19日火曜日

「ザ・ゴール」を読み始める

昨日(月曜)は,1,2限が授業,昼に会議,4限にゼミ,終わってから会議.会議が終わったのは,午後7時半すぎ.その後,学生と話して,学生のプログラムのデバッグが少し進展した.

今日(火曜)は,唯一授業のない日である.朝,学生と少し打ち合わせをする.その後,5年くらい前に書いた証明を読みなおして,それを原稿にする.すっかり忘れていて,途中ちょっとあきらめそうになったけれども,なんとかできそうだ.1日ずっとやっていたので,だいぶ進んだ.

iPhoneの電子書籍に,「ドラッカー入門」があり,ちょっと買いたくなる.Kindleで読みたいところだが,読みたくなったら買うかもしれない.実際の本は1680円だが,iPhone版は1000円で少し安い.

帰りの電車で,「ザ・ゴール-企業の究極の目的とは何か」を読む.まだ少ししか読み始めていないけれども,期待通りのおもしろさだ.とてもおもしろいので,帰りの夜道,家の玄関の前に着くまで読んでいた.

2010年10月16日土曜日

Kindleのtext to speechと電子書籍への期待

今日の帰りの電車の中で,昨日から読んでいる「ドラッカーのマネジメントを読んだら...」を読み終えた.

そして,DruckerのManagementをKindleで購入しておいたので,kindleのtext to speechの機能を使って音声を聞きながら数ページ読む.この機能,ある程度のペースを保ちながら読めるので,非常によい.たまに,ちょっと止めたり,考えたい時があるけれども,すばらしい.

以前だったら,英語の本と学習用のCDを別に買わなければならなかったけれども,その必要がない.もっとも,text to speechは,人の声の録音ではなくて,コンピュータで電子的に話しているので,普通の人が話しているのとはだいぶ違う.けれども,リスニングや発音を学ぶのには,悪くないように僕は感じた(これは意見が分かれるところかもしれない).

text to speechで再生中に,AAボタンを押すと,男性/女性の声の切り替え,スピードが3段階に帰ることができる.

僕のようなレベルの人には,あるところで止めたり,少し前に戻ったり,ある部分を連続再生するという機能があったら便利だと思う.現状では,text to speechはexperimentalなので,外国人が利用することも考えて,英語学習に便利になることを期待したい.

今週号の週刊ダイヤモンドに電子書籍の特集があり,12月くらいにamazonが日本語の書籍の発売を模索しているとのこと.これは,ぜひぜひ実現してほしい.とっても期待している.

Kindleのよい点は,端末が電子ペーパのため目に優しく軽いこと,kindleのソフトウェアはiPhone, iPad, PC, Macなどでも使えること,本の管理がwebで容易に行えて,何冊本を持っていても管理料をとられない点などにあると思う.

「ドラッカーのマネジメントを読んだら...」は,iPhoneのアプリで購入したのだけれども,将来携帯をiPhoneから別の携帯に変えたら,基本的には使わなく(使えなく)なるだろう.kindleの場合は,他の端末でも使えるので安心感がある.ぜひ,kindleクラスかそれ以上の使い勝手のよさの日本の電子書籍がでて欲しいと期待している.

今日は1限が授業で,後は,申請書の修正などなどをした.

2010年10月14日木曜日

ドラッカーの「マネジメント」を読んだら...

今日は,2限が授業,午後は学生と打ち合わせ.

終了後,科研費の申請書の修正をする.

「もー,修正はいやだぁー」と学生にぼやきながらも,修正する.前よりは,だいぶよくなった.でも,もっとよくしたい.期限の範囲内で,できる限り良いものにしていく予定.


日本語の本が読みたくなったので,帰りに,学生に進められていた「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本のiPhone版を買って,読んでみる.帰りの電車で,4章の途中まで読み進んだ.あと,1~2回電車に乗れば,読み終わるだろう.

書いてあることは,とてもいいことが書いてあると思うけれども,なんだか非常に軽い感じがする.そして,実際に,こういう行動をする女子高生がいるのだろうかという点にも,少々ストーリーの強引さを感じ得ない.

「ザ・ゴール」(まだ読んでいないけれども)のような優れたストーリであることを期待していたこと,さらに僕自身にがっくり感を抱かせたのかもしれない.(逆に,優れたストーリであったら,これほどの人気はでなかったかもしれないとも思う)

一方,7 habitsは,1文1文の重みがあって,深みがあるし,考えながら読ませられる.kindleで,druckerのManagementを読んでみたいと思うきっかけにはなったので,よかったのかもしれない.

もっとも,悪い本ではないと思う.ただ,この本をゴールにしてはいけないと思うのと,この種の本が好きだったら多読して,より深みのある本を読むようになっていけばよいのだと思う.

思い起こしてみると,僕自身も高校生の頃に,赤川次郎の本が大好きだった.一方で,松本清張が赤川次郎の本を軽薄(?)であると批判しているような記事を目にすることもあった.今の僕は,赤川次郎の本を読む気はあまりしないけれども,松本清張の本は好きである.

これと同じことかもしれない.スタートはなんでもよいと思う.やり続けることが大切なんだろう.



2010年10月13日水曜日

OpenCL with Qt

今日は,午前中はいろいろな雑務処理と授業の準備.午後は,実験.その後,学生と勉強会.
その後,論文を一つざっと読んで,科研費の申請書をどう修正するのかを考える.


下のページで,QtからOpenCLを利用するコードが公開されていることを知る.これは,ちょっと便利かもしれない.夜にちょっとだけ試してみる.

Using OpenCL with Qt

コードのダウンロードは,下記のページで,「source tree」をクリックし,右の「download master as tar.gz」をクリックする.
http://qt.gitorious.org/qt-labs/opencl

Buildの仕方:

http://doc.qt.nokia.com/opencl-snapshot/building.html

Buildは,qmake -tp vc opencl.pro として,project を作成してコンパイルした.(OpenCLのヘッダやライブラリを,Visual Studioで行っているので)

コンパイル時にエラーがでたので,関数に次のキャストを加えたら,正常にコンパイルできました.
(void (__stdcall *)(const char *,const void *,size_t,void *))

Documentation:

http://doc.qt.nokia.com/opencl-snapshot/

2010年10月12日火曜日

申請書を書く

今日は,1週間のうち,唯一授業のない日である.

そして,今日は,科研費の申請書を書く.そして,書く.朝から晩まで,ずっと書く.
途中疲れて,もうやめようと何度も思いながら,頑張って書く.
最初のバージョンが出来上がるまで,今日は帰らないと決めて書く.そして書き続ける.

そして,夜8時すぎ,やっと最初のバージョンが出来上がる.ちょっとうれしい.
(でも,ここから,いろいろ修正するので,提出時はだいぶ変わっている予定.たぶん)

うちの大学は,最初の提出期限が10/15(金)と早いので,早めに仕上げる必要がある.
でも,そのほうが他のことに余裕ができて,いいのかもしれない.

金曜,ぎりぎりまで修正して,提出予定.

来年のCAD conference 2011から,International Program Committeeが編成されて,僕も入れて頂いた.ありがたいことである.(と同時に,たぶん査読が回ってくるのだと思う.過去,2,3年もやっているのだけれど)


現在,査読の論文(英文3本,日本語1本)や,他にも提出しなければならない書類がスタックに積まれている.早くやらなければ.研究も,先週の金曜日に,ずっと分からなかったバグ(実は単純!)を見つけた.こちらも進めなければ.

帰りの電車の中で,kindleの無料ゲームであるevery wordで遊ぶ.

IDLMDE という6文字の中のアルファベットを使って,3文字の単語11個,4文字の単語を10個,5文字の単語を2個,6文字の単語を1個作るというものである.

結構はまって,総武線でひと駅乗り過ごす.結局,5文字の単語一つがどうしても分からず,駅に到着.仕方なく,答えを見る.最後の一つは,IDLED(IDLEの過去形)でした.

2010年10月7日木曜日

あっという間の一日(10/6)

午前中は,午後の実験の準備など.あと,アメリカに長期で行かれる先生が訪ねて来られて,僕の経験をお話させて頂く.あまり参考にならなかったような.

午後は,ICトレーナを使った実験.3人程度のグループに分けて,今回は,各課題の終了後,グループ内の任意に当てられた人が,指定された回路をその場で作るというチェックポイントをクリアしなければならない.できない場合は,グループ内の分かっている人が,その人に教え込むというもの.

毎年このシステムでやってきているのだけど,いつも何か新鮮さを感じることができる実験である.

その後,久々に,学生と勉強会.学生にいろいろ説明するのだけれど,その過程で,あぁそうだったのかと自分で納得することがいくつかあった.

その後,明日の授業の準備と少しOpenCLの勉強.

朝8時すぎに大学について,帰宅する午後9時くらいまで,1日があっという間にすぎてる.

*10/6(水)に投稿し忘れましたので,10/7に投稿.

「人と話す」

朝は,いろいろな雑務処理.2限に授業をする.

午後は学生と研究打ち合わせ.3人の学生と13時半から結局5時くらいまで打ち合わせをする.

いろいろな作業の合間にプログラミングをしようと,ファイルを開いたのだけれど,結局2~30行程度の編集しかできなかった.

夜は,都内で,研究打ち合わせ.2時間程度だったけれども,いつも通り内容の濃い打ち合わせをいろいろする.

昨日に限らず,今日も,あっという間に1日が過ぎる.


今日は,午後も夜も,「人と話す」1日だった.

学生との打ち合わせでは,(学生が)自分で理論をどうやって実装しようかという観点で考えているので,いろいろな疑問をぶつけてきた.これがお互いの理解を深めることにつながったと思う.こういう会話は,よい会話だと思う.

もっとも,どんな建設的な会話をしても,結果を出さなければ意味がない.良い結果を出してくためにどうhelpするのかが,僕の仕事である.

夜の打ち合わせでは,僕が大切だと思っていたことは違う観点の指摘があり,本当に有意義だった.

「人に話すこと」,「人の話を聞くこと」の大切さを再実感した一日でした.
(もっとも建設的な会話ができたのには,自分で考えたりプログラムを実装したりするという準備があったからだこそだと思います.)

2010年10月5日火曜日

セミナーに参加の一日

今日は,画像電子学会のセミナーに参加する.

どの講演も非常に興味深く,9時15分から19時近くまでだったにも関わらず,あっという間に時間がたってしまった感じだった.とてもよい刺激になる.

帰宅してから,科研の申請書を書く.


こちらのページで,「7つの習慣」が一位にランクインしていました.よい本だと思うので,納得.

今日やっと,Habit 5にはりました.Habit 5は,Seek first to understand, then to be understoodです.「(相手に)理解される前に,(相手を)理解せよ」という感じでしょうか.

2010年10月1日金曜日

失敗について

お昼を食べているときに,少しだけ話題になった失敗について.

僕は,ある程度失敗をしていくことに賛成だけれども,いきなりみんなが失敗をするようになってしまっては困ってしまう.

失敗をするかもしれない挑戦をする時には,大きな成功を導くための挑戦であるかどうかを確認すること,失敗をした場合の結果をある程度予測することなども必要だと思う.

また,「失敗をしてくこと」にメリットとデメリットがあるように,「失敗を恐れること」にもメリットとデメリットがあると思う.最終的には両者のバランスが大切だと思うけれども,未来への不安を感じる今の時代には,(より大きな成功を導くために)少し「失敗をしていこと」の側に傾いていくことが大切な気がする.

「失敗学のすすめ」を書かれている畑村先生によると,日本人は,失敗を恐れ,失敗を恥じ,失敗を隠そうとするそうである.その結果,失敗から学ぶことをしないそうである.

今読んでいる 7 habitsには,Success is on the far side of failure.という著者の友人(だったかな?)の言葉がある(僕のfavorite collectionsの一つに加えることにした).この言葉をそのままとると,「失敗をしてそこから学ばない人は,成功をしていない」ということのようにとれるのではないだろうか.

以前,テレビ番組を見ていた時に,「大学院生が自分は実験で失敗ばかりしているけれども,どうしたら成功できるのか」ということをノーベル賞を受賞された益川先生(だったと記憶している)に尋ねたら,益川先生は,「それはまだ失敗が足りない.成功するまで,失敗する必要がある.」というようなことを言われていたのを記憶している.

「研究をする」という観点では,失敗はつきものである.失敗をせずに,新たなことを発見するなんてことは,既知のこと意外にはありえない.いろいろ試してみて,失敗する過程で,いろいろな性質が分かってきて,うまい方法がみつかる(=成功する)というパターンが多いように思う.

景気が低迷する今の時代にこそ,少々の失敗とそれによる非難を恐れず,より大きな成功を目指す人たち(学生)がでてきて欲しいと思う.


今日は,1限に大学院の授業.人数が少ないのでやり安い.その後,来週の授業の予習.終了後,また数式と格闘する.Mathematicaでグラフを書いたりして,いろいろ性質が分かってきたのだけれど,本質的な問題はまだ解けず(解けるという保証はどこにもない).