何か記録して思う出来事や印象に残った記事などがあったときに,書く日記です.できるだけ毎日書こうと思っていますが,そのときの忙しさなどなどによって変わると思います.

2010年12月30日木曜日

今年をふりかえって

今年1年を思い起こしてい見ると,いろいろなことがあった.

なんといっても一昨年8月の初めから今年の8月末まで米国に滞在することができたことは,貴重な経験だった.Brigham Young大学では,Sederberg先生以外には,わずかな人とだけしか知りあえなかったけれども(Sederberg先生一人で十分すぎるけれども),今年は,世界のいろいろな人たちと親しくなることができたように思う.

今まで,国際会議に参加して,そこで発表したことに興味を持ってくれた先生などなど,世界の何人かの研究者の方たちと親しくなれたことは非常に大きい資産になったように思う.

ここ最近,英文論文の査読数が少しずつ増えてきた.また,ここ数日は,メールのうちの半数くらいが外国の方と英文でのやりとりだ(しばらくたてば,日本語だけにもどると思うが).

また,国内の学会関係の仕事なども,いくつか仰せつかることになった.僕に,声をかけて頂けることにとても感謝をしている.

しかし,一方で,研究以外の仕事が以前に比べて急増しているように思う.こういう状況の中でも,研究は続けているけれども,一時期のようなパワーはだせない気がする.しかし,無理をせずに,できる範囲で,しっかり研究を進めていくことが,来年の自分には大切だと考えている.

来年は,踏ん張りどころである.

2010年12月21日火曜日

帰国

昨日(月曜日),午後の便で,無事に帰国しました.

日曜日には,渡航書の申請用の写真を撮りにいきましたが,写真屋さんを探すのに一苦労でした.もう,これ以上のトラブルにあいたくなかったので,日曜日はホテルでじっとしていました.

月曜の朝は,朝早くでてタクシーで日本大使館に向かいました.無事,日本大使館についたのですが,僕の目指すべきは近くにある領事館です.しかし,地図がよくわらからなくてだいぶ歩きました.しばらくしたら,領事館のあるビルの名前が目につき,なんとか無事に到着です.領事館では,比較的スムーズに事が進み,1時間くらいで渡航書をもらえました.

渡航書をもらってから,すぐに金浦空港に向かいました.タクシーの運転手が,英語が分からない時のことを考えて(けっこう,通じなくて困ったことが多かったので),ホテルの人に「金浦空港,国際ターミナル」と韓国語で紙に書いてもらっていました.これが功を奏したのか,スムーズに金浦空港につき,午後の便で帰国することができました.

今日(火曜日)は,各所にご迷惑をおかけしましたとお詫びに行きました.
でも,学生たちといろいろ話して研究を進めていく過程で,仕事に集中していくことができました.

2010年12月18日土曜日

帰国のはずが...

本来ならば,今日(土曜日)の夕方の便で帰国するはずだった.

朝,部屋で少し仕事をしたあとに,パスポートを確認しようとカバンの中を見ると,なんとパスポートが......ない!!!!

とりあえず,カバンやスーツケースの中身を全部とりだして調べるが,ない.ソウル国立大にある可能性が一番高いと思ったので,ソウル国立大の先生にご迷惑ながら電話をさせて頂いて,タクシーで大学へ向かく.立ち寄った部屋をすべて確認したけれどもなかった.そして,今度は,SIGGRAPH ASIAの会場であるCOEXへ行く.しかし,渋滞のためタクシーがなかなか進まず,刻一刻とソウルを出なければならないリミットの午後1時が迫ってくる.午後1時少し前に,COEXに着き,1階のInformationとSIGGRAPH ASIAのLost and Foundでパスポートの落し物がなかったか聞くが,ないとのこと.この時点で,帰国できないことが完全に決まってしまう.

おかしい...もし,落としているんだったら,この2か所のどちらかにあるはずだ.この2か所以外では,カバンは開けていない.もしかすると自分の知らない間にスリにあってしまったのかもしれない.

とりあえず,飛行機の変更の電話をして,ホテルの延泊の手続きをし,旅行保険の会社に連絡をする.こういったトラブルも旅行会社では想定内のようで,72時間まで自動的に保険が延長されるそうだ.日本大使館に電話をするが,土日は空いていないため,月曜日に行かなくてはならないことを知る.

渡航書(パスポートの変わりに帰国に必要な書類)の取得のためには,警察の書類が必要になることを知り,ホテルの人に警察に電話をしてもらう.しばらくすると警察官が来て,パトカーで交番(?)に行き,書類を作ってもらう.パトーカーの後部座席って,外から開けてもらわないと出られないようになっていることを初めて知る.日本もそうなのだろうか.結構時間がかったが,無事にpolice reportをもらう.

とりあえず,早く日本に帰国したい.

2010年12月17日金曜日

ソウル国立大学で講演


朝は,下の写真のように雪が降っていて,ちょっと不安になったが,すぐにやんだ.COEXは,SIGGRAPH ASIAの会場.お昼すぎまで,SIGGRAPH ASIAの講演を聞き,夕方,ソウル国立大学(Seoul National University)に行く.



地下鉄に乗るのは不安だったけれども,券売機に日本語の表示もあり,無事に乗ることができる.電車の中の液晶ディスプレイ(英語表示もでる)が降りる駅をちゃんと教えてくれた.

ソウル国立大の駅から大学まで無料のシャトルバスがあるのは知っていたのだけれど,時間があったので大学まで歩く.しかし,かなりの距離があり,着いた時にはへとへと.下のような楕円柱の建物がありなんだろうと思ったが,プールなどのスポーツジムがあるそう.




CADIT Lab.のある建物に着いてから,ロッテの名前のついた建物に行き,そこで講演.1時間くらいということだったのだけれども,質問を受けながら1時間半くらい話す.僕の研究に興味を持ってくれているのは大変うれしいことだ.僕の知っていることは,ほとんど話してきたので,advantageを保つためには,新しいことをしなければいけない.これを,僕のmotivationとしたい.下の写真は,講演する私.




講演終了後,韓国の焼き肉のお店に連れていってもらう.僕の恩師の先生の曲線・曲面の本をご存じで,「えー,この先生のところで博士をとったの」とちょっとびっくりされる.恩師の先生の本,読まれているんだなぁと感じる.

韓国の受験戦争の激しさは日本のテレビでも伝えられているけれども,ソウル国立大の学生はとてもしっかりしていると言っていた.うらやましい限りである.

ソウルへ立つときに羽田空港で送ったメールが発端で,講演させてもらう機会に恵まれ,僕自身にとってもよい励みになる.改めて,もっとよい研究をしようと思う.

2010年12月16日木曜日

ソウルに到着し,SIGGRAPH ASIAに参加

SIGGRAPH ASIAに参加するために,水曜日の夜の飛行機でソウルへ行く.
向かい風でソウルへの到着が遅れ,タクシーの運転手がホテルを間違え(部分的なホテル名は合っていたのだけれど),夜の12時過ぎにホテルに到着する.(結局,もう一度タクシーに乗る)

羽田空港で,僕の論文が欲しいと連絡のあったソウル国立大学の方に,これからソウルに行きますとの連絡をしたら,招待してくれることになり,急遽,明日(金曜日)の夕方にソウル国立大学に行くことになる.いや,こんなことになるんだったら日本のおみやげのひとつでも買っておくんだった.

木曜日は,朝からセッションに参加.いくつかおもしろいと思うものがあった.Exhibitionに日本の大学の参加がいくつかある.なんでも,質の高い学生が来てくれることを期待しているそう.日本の会社でも,日本人の新規採用を1/3程度にしぼり,他は近隣諸国の優秀な人をという話があったけれども,大学も例外ではないのかもしれない.

ホテルの部屋に,携帯電話があり,通話料(韓国内は1分30円くらい)だけ払えば自由に使うことができる.これはちょっと便利だ.早速,ソウル国立大学の方との連絡に使う.

ソウルは寒い.着いた日(水曜)の夜は,耳が引き裂けそうなくらい寒かった.

2010年12月13日月曜日

特別講義(エージェントベースの社会シミュレーション)

今日は,大学院の特別講義「エージェントベースの社会シミュレーション入門-ビジネス複雑性下での意思決定支援」を聞く.

まだ学問分野が十分に確立されていない中を,いろいろと模索されながら,新しい考えを提案されているところが,すばらしいと感じた.また,現実世界でのデータが取れないような対象に対して,virtual groundingの手法を提案されているのは,興味深く感じた.

僕自身が普段疑問に思っていることが,明確に説明されていて,だいぶ僕自信の疑問が解決しました.

以下は,(僕自身の理解による)自分のためのメモ.

・社会シミュレーションでは,Abstrast性を考慮しながら,現実との対応を考えることが重要.

・社会シミュレーションは,予測をするのではなく,可能な未来像の範囲を提示するものである.

・シミュレーションのモデルは,Abstract Model, Middle Range Model(abstractおよびfacsimile以外のモデル), Facsimile Model(現実との対応が取れるモデル)の3段階に分けることができ,この段階で考えていくことが重要.

・社会シミュレーションを行う場合には,何をシミュレーションしたいのかを明確にし,どの現実のコンポートネットを利用するか(逆に言うと切り捨てるか)ということがとても重要である.全てを持ってくることはできない.


ちょっと,こういう研究にも手を出してみたいと思いました.(しっかりした学生がいればだけど)

2010年12月9日木曜日

読むだけですっきり分かる日本史

僕は,中学・高校生だった頃,本当に歴史が苦手だった.

英語を勉強し始めた頃からだろうか,あんなにきらいだった歴史にも少し興味を持つようになった.
先週末に,何か本が読みたくなり,本屋さんで本を探していたら,タイトルの本を見つけた.

読みやすいし,よく分かる.中学時代に言葉の羅列だけで(僕がそう感じただけかもしれないが),よく分からなかったことがよく分かる.こういう本を中学の頃に読んでいれば,もう少し社会も好きだったかもしれない.いや,あのころは数学と理科と英語にしか興味なかったかな.

往復約2時間近くの通勤時間(乗換が2回あるけれど,ラッシュとは逆方向なので比較的すいている)は,大切な読書の時間.最近は,kindleでThe Goal,週刊誌,タイトルの本などなどを,その時の興味で読んでいる.学生に説明している研究内容がその時はよく分からなくて,帰宅中の電車の中で理解できて翌日説明するなんてこともある.通勤時間は,僕にとって大切な時間だ.

2010年12月4日土曜日

学術講演会

今日は,学部内の講演会である学術講演会だった.

学科の院生が主な発表者だったのだけれども,いろいろ学ぶことができて勉強になった.
僕のところの学生は,一人は学会発表を多く経験しているし,もう一人は他大学の先生のところでもまれているので,二人ともしっかり発表していたように思う.もっとも,上を見たら,まだまだやるべきことは山のように残されていると思う.

来週には,複数の大学との合同中間発表会があるので,ぜひまた頑張って欲しい.(残念ながら,僕は学内の仕事で参加することができないのだけれど)

子供がインフルエンザにかかってしまい家の手伝いをするために,夜の懇親会は残念ながらパスしてしまう.しかし,この時期,教員にとってはインフルエンザになんかかかっていられない状況である.でも,万が一かかったら,学生にはうつしてはいけないので,休まなければならない.ともかく,インフルエンザにかかったり,風邪をひかないように願うのみである.

2010年12月1日水曜日

1枚のDVD

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が毎年,元旦に行うニューイヤーコンサートの会場である,ウィーン楽友協会の大ホールに行ってきたという友人の話を聞き,小澤征爾氏が2002年のニューイヤーコンサートで,指揮をしたときのDVDを久しぶりに見てみた.


音楽の専門家ではないけれども,すばらしい音楽と映像だと思う.でも,それ以上に,世界の舞台で活躍している小澤征爾氏が輝いているように思う.学生だった頃,「ボクの音楽武者修行」など何冊かの小澤征爾氏の本を読んで,はかなくも自分の未来を期待していた頃のことが思い出される.


ニューイヤーコンサートの指揮を日本人がするなんてすばらしいと話題になり,その話題になって買った1枚のDVDだけれども,なんだかこの1枚のDVDに対する思い入れが少し深まった気がする.

2010年11月29日月曜日

VC Workshopに参加

久々(おそらく10年ぶり)だろうか,先週の金,土でVC Workshopに参加する.

朝10時の新幹線で浜松へ向かうが,東京駅の人の多さに圧倒される.高校・大学時代は,毎朝,小田急線のラッシュを経験していたけれども,最近は,ラッシュと逆方向の電車にしかのらないので,改めて驚かされた.

VC Workshopは,ひとつの発表に40分の時間があり,質疑や討論を重視している点が特徴.僕自身もいろいろ質問させて頂いて,とても勉強になった.

夜のセッションでは,BYUへの滞在記を話させて頂いた.この際に作ったスライドは,僕自身にとっても思い出となるもので,このような機会が与えられたことに本当に感謝である.

研究をするときに,関連研究を調べてから研究をするか,自分で考えて研究をするか,ということは意見の分かれるところかもしれない.某N先生は,完全に後者だそうだ.自分で考えて研究をして,仮に6カ月をかけて,類似する研究を発見しとする.もし,ここであきらめたら自分の費やした6カ月が無駄になってしまう,その必死な思いで自分で考えれば,必ず何か新しいことがでてくるとのこと.言葉でいうのは簡単だけれども,この先生の研究がすばらしい理由の一つがちょっと分かったきもする.僕自身もこうありたいものである.

せっかく浜松に来たのだけれど,またいつものようにどこも観光せず.でも,帰りがけに,浜松駅で食べた鰻は,うまかった.

下の写真は,ホテルの部屋からの風景.左の写真はホテルの部屋から見える風景で,浜名湖が見えます.左の写真は,iPhoneで適正露出で撮影したもので,右の写真はHDRをONにして撮影した写真です.

2010年11月24日水曜日

hello worldとSketchpad

今日学生との勉強会の中で,なんでプログラムの最初の例題は「hello world!」なのかということが話題になった.

カーニハン&リッチーの「プログラミング言語C」の最初のプログラムが「hello world」であることを説明する.

Webで探してみると,いろいろな言語で「hello world」を表示するプログラムのリストなんていうのもある.


そういえば,CGの原点のSketchpadを紹介するビデオがYoutubeにあったのを思い出し,次のビデオを学生に見せる.

Ivan Sutherland: SketchPad Demo (1/2)
Ivan Sutehrland: SketchPad Demo (2/2)

最初のほうに,

We are going to show you, a man actually talking to a computer in a way far different than it's ever been possible to do before.

Surely not with his voice?

No he's going to be talking graphically...

というシーンがある.Coons先生が,「コンピュータと話す」と紹介されているところが興味深い.
これ以前の「バッチ処理」という形態から,対話的に利用できることを示した功績はとても大きい.

また,Sketchpadというシステムを深く調べてみると,その当時とは思えないほどよく考えられていることに驚くかもしれない.Sutherland先生の博士論文,Sketchpad: a man-machine graphical communication systemの指導教員は,シャノンとミンスキーらである.すごい人たちだ.

この当時のコンピュータの大きさや,ライトペンを使ったシステムに,学生達はちょっと驚いていた.

2010年11月18日木曜日

古き友人たちとの再会

昨晩は,古き友人たちと久々に再開した.ある先輩は,企業のコンサルタントをしているのだけれども,しぐさやフレーズが25年前と変わっていないことに,なんだか安心感を感じる.

そういえば,その先輩に,当時,冬山で滑落しそうになった僕の手をひっぱって助けてくれたことがあったっけ.忘れそうになってしまうけれども,実は今も心の中で感謝している.

たまたま,「ザ・ゴール」の話をしてみたら,よくご存じだった上にTOC(Theory of constraints)の資格もお持ちだった.

TOCではボトルネックを見つけて,そこを改善するというプロセスを繰り返すのに対して,トヨタなどの方式では全体を一様に広げていくという手法をとっているという見方はちょっとおもしろいと思った.

また,企業に勤める立場から,学生に求めることなどいろいろと有益な情報を聞くことができた.


今日は,少し早目に帰宅し自宅で仕事をしようとデータをハードディスクにコピーしたのだけれども,ハードディスクを持ち帰るのを忘れる.まいった.しょうがないので,そのデータがなくてもよい仕事をする.

2010年11月12日金曜日

空間を埋め尽くす曲線

先日の研究会で,space filling curveの話がでてきた.

ペアノ曲線ヒルベルト曲線などは知っていたけれども,computer scienceの観点ではz order curveが優れている.z order curveだと近いものが比較的近くに格納されるので,キャッシュのヒット率があがる.

勉強になったので忘れないように自分用のメモ.

2010年11月9日火曜日

点と線

今日は,1,2限に授業をして,そのまま研究会に参加するために新幹線で広島へ.

広島へは18時すぎに到着.研究会には間に合わないので,本屋で少し時間をつぶして懇親会から参加する.

たまたま前に座られた方の以前いた大学に知り合いの先生がいたので,その先生の名前を出したら,よく知っているとのこと.また,斜め前の先生は,その知り合いの方の出身大学だったので,その方のお話をしたら,ご存じとのこと.いやはや,初めてお会いしたのだけれど,共通の知人がいるということでちょっと盛り上がりました.しかし,こんな時に,名刺を持ってくるのを忘れてしまい,少し反省.

今後,デジカメなどでcomputational photographyの技術が重要になっていくだろうと特別講演をされた先生がおっしゃられていたのは,ちょっと興味深く感じた.

今日は懇親会にしか参加できなかったけれども,いろいろな情報を得ることができて有益な懇親会でした.

ところで,大阪の人は,お好み焼きは自分の好きなものを他人と分けずに食べるのが基本だそうだ.東京の人は,頼んだものをみんなでシェアするのが基本.こんなところにも習慣の違いがあったとは.

2010年11月5日金曜日

「超」速読勉強法

先週末の帰宅途中,何か本が読みたくなりタイトルの本を買い,いつものように電車の中で読んだ.

速読の勉強の本かと思っていたのだけれど,速読と勉強の仕方の本である.しかし,勉強の仕方に関して,なるほどと思う側面がいくつかり,それはそれで役立つ気がした.

先日,たまたま学生に,僕は本を読むのがつらくなったら途中でやめることもあるし,あるいは途中を流し読みや読み飛ばすこともあるという話をしていた.きちんと読まなければならないという意識のもとに,逆に読み進まないことのほうがデメリットであると考えるからである.

速読の本を読んで,速読と熟読とはだいぶ違うということが分かった.速読では,要点を素早くつかむことができるけれども,味わいながら本を読むといったことはできないそうだ.それと,速読に慣れるためには,内容をつかまずに,文字認識力を高める訓練をしていくということがちょっと面白い.

また,勉強時間=記憶時間+想起時間として,最後に5分程度の想起時間を置くべきだとしている点も重要だと思う.

どこに書いてあったか忘れてしまったのだけれども,勉強の仕方に関して,自分で考えるよりも,すでにある解き方を覚えていくほうがよいという趣旨のことが書かれていた点が,僕の職業的には少し残念に感じた.そうすると自分で考えるよりも,すでにあるパターンにものごとを当てはめて考えるようになってしまうからだ.そのように考える学生達がいかに多いかということが,日本のこの教育の仕方を証明しているような気もする.もっとも,全員がそうではないけれども.

どんなに時間がかかってもいいから,自分で考えて解くとということも,記憶型の勉強と同様に大切な勉強の仕方の一つであるという認識が広くなされるべきであると感じる.

昨日,ある学生のバグが半年ぶりにとれる.僕が介入していれば,もっとずっと前にとれていたと思う.でも,この半年間でその学生が学んだことは,僕が介入したよりもずっと大きなものではないかと思っている.

2010年11月1日月曜日

桜泉祭

10/31~11/1まで,学部の学園祭である「桜泉祭」である.

授業などがないので,ちょっと一息といった感じでもあるが,普段できない仕事をしている.

10/30は,台風のため残念ながら,中止になってしまった.準備してきた学生にとってはとても残念だっただろう.

10/31には,神輿を久々(2年ぶり?)に見ることができた.神輿を担ぐという活気のある姿を見ると,今の学生達の秘められたパワーを感じる気がする.ゆとり教育だなんだと言われるけれども,その前に,今の学生も昔の学生も,同じ人間.実は,秘めたパワーを持っている人たちが多いのではなかと思っている.

また,学内とバスの中で,偶然に研究室のOBに会うことができたのは,少しうれしいことである.

11/1も,仕事があり,大学に来る.校舎内は,催し物をやっているところを除いて,極めて静かである.

2010年10月27日水曜日

世界の大学ランキング

朝日新聞のHPに,「世界大学ランキングの波紋広がる」との記事を見つける.

ランキングの評価の仕方が変わったようで,200位以内の日本の大学が昨年の11校から5校に減ったそうだ.中国の大学が6校入っているので,中国にも負けてしまったそう.

このランキングは,Times Higher Educationというところのデータ.
iPhoneのアプリ(100円くらい)があり,購入してみると上位400位以内の大学の情報を見ることができた.

大学を(総合的であろう)一つの尺度で順位付けすることには,こういったランキングに先入観を持ってしまう可能性があるので,どうかと思うところもあるけれども,一応目を通しておくことは必要なのかなと思った.

Googleで,world university rankingのようなキーワードで検索すると,いろいろな情報を見ることができる.

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今日の実験では,先週叱った学生のいたグループに少し変化があった.先週,見ていただけの人たちが積極的に少し手伝うようになり,時間はかかったけれどもすべての実験を終わらせていた.少し心配していたのだけれど,先週よりもグループ内の連携がよくなっていて,少し安心した.

研究室の学生と話していて,うまくいくだろうと考えていたことが実はうまくいかないということが分かった.学生は,実装した経験からうまくいかないと思っていたそうだが,僕にうまく説明できなかったようで,きちんと伝わっていなかった.コミュニケーションの大切さを,改めて認識する.でも,問題が明確に見えてきたので,非常に有意義な会話ができた.問題が浮き彫りなる会話は,生産的な会話だと思う.

2010年10月26日火曜日

教育の原点

事務室で,大学基準協会の「じゅあ」という刊行物が入っていた.以前,「大学の目標と達成度を測る評価指標は?」ということを書いたけれども,まさに僕が疑問に思ったことはここで検討されていたのかと思う.しかしながら,大学基準協会でも,「質の評価」という議論は始まったばかりであり,今後検討していく必要があるとのこと.

No.44(2010年3月)に西澤潤一先生が記事を書かれていて,「可愛い子には旅をさせよという厳しい教育が何時かの間に抜けてしまった」,「世の中に出て行ったときにちゃんと独りでやれるようにしてやろうというのが教育の原点に存在することを忘れてはならない」と書かれているところが印象に残った.

学生自身の希望すること,僕自身の希望すること,大学の希望すること,これらをうまく組み合わせた形で,僕の研究室の目標を再設定して,目標の評価システムを僕なりに考えて,研究室運営ができたらと「ザ・ゴール」を読みながら考えている.(考えるだけで終わる可能性は大だけれども)

2010年10月21日木曜日

サンデル教授の講義

帰宅してから,マイケル・サンデル教授の東京大学での講義の録画を再度見る(前半だけ).

正義(justice)の考え方として,次の3つがでていた.とりあえず,忘れないように,ここに書いておいて,いつかゆっくり考えてみたい.

(1) maximizing happiness
最大多数の最大幸福〜功利主義 (ジェレミー・ベンサム)
(2) respecting human dignity
  人間の尊厳に価値を置くこと (カント)
(3) honoring and cultivating virtue and common good
美徳と共通善を育むこと (アリストテレス)

東大の受験生に,入学する合格点には達しないが,親が裕福で,もし入学できたならば 5000万ドルを大学に寄付するという学生がいた場合に,入学させるべきかどうかということが議論されている.テレビでは,賛成の意見は,非常に少数だった.

このことは,結局,大学の目的とは何かということに帰着するということを話していた.

以前,ある講演で,MITのMedia lab.に行かれた先生が,訪れた先生の研究室ではSIGGRAPHに論文を通すことが最大の目的であって,他のこと(修士論文での発表なども!)は,SIGGRAPHに論文を通すことに比べたら重要度が低いというようなことを言われていたのを思い出す.その時,日本では,卒・修論の重みが高く,これを目的としているケースが多いのではないかということが何人かの先生と話題になった.

今日は,2限に授業,午後に学生と研究打合せ,その後,授業の準備などをする.

2010年10月20日水曜日

大学の目的と達成度を測る評価指標は?

行きの電車の中で,「ザ・ゴール」を読み進める.いや,面白い.「ザ・ゴール」では,主人公が,まず,「会社の目的とは何だろう」,目的が分かったら「目的達成を測る評価指標は何だろう」ということを考える.そこで,「大学の目的」(大学のHPに書いてあることが多いと思う)ってなんなのだろう,目的の達成度を測る評価指標はなんなのだろうということが頭に浮かぶ.特に,後者の評価指標をきちんと考えた研究室運営を考えていく必要があると思った.

ちなみに,日本大学の場合は,こちらに,大学の理念,使命と目的がある.僕は,日本大学の教育理念・目標である「自主創造」は,とてもいいと思う.もっと,このことを意識して教育してみようと改めて思う.

今日は,午前中は,昨日の原稿書きの続き,3,4限は実験.ちょっとした事件で学生を叱りつける.原因は,やってはいけないことをしたことにある.つまらないことだけど,そういったことが,就職などの時にでてきては本人にとってよくないだろうと考えたから.でも,学生を叱るっていうのは,先生にとっても本当は辛いんです.たわいもないことだけれども,よい方向に行くきっかけになってくれればと思う.

5限は,学生と勉強会.勉強したことを学生と話すことによって,さらに僕自身も理解が深まる.

その後,6時から会議で8時すぎに終了.大学の運営には,こういう側面もあるのかと大変勉強になった.その後,院生が (昼の実験の)ICトレーナの回路がうまく動作しないというので,実演して作って見せる(できてよかった!).帰宅時にバス停で,偶然同じ学科の先生に合う.いろいろな話ができて,有益だった.

2010年10月19日火曜日

「ザ・ゴール」を読み始める

昨日(月曜)は,1,2限が授業,昼に会議,4限にゼミ,終わってから会議.会議が終わったのは,午後7時半すぎ.その後,学生と話して,学生のプログラムのデバッグが少し進展した.

今日(火曜)は,唯一授業のない日である.朝,学生と少し打ち合わせをする.その後,5年くらい前に書いた証明を読みなおして,それを原稿にする.すっかり忘れていて,途中ちょっとあきらめそうになったけれども,なんとかできそうだ.1日ずっとやっていたので,だいぶ進んだ.

iPhoneの電子書籍に,「ドラッカー入門」があり,ちょっと買いたくなる.Kindleで読みたいところだが,読みたくなったら買うかもしれない.実際の本は1680円だが,iPhone版は1000円で少し安い.

帰りの電車で,「ザ・ゴール-企業の究極の目的とは何か」を読む.まだ少ししか読み始めていないけれども,期待通りのおもしろさだ.とてもおもしろいので,帰りの夜道,家の玄関の前に着くまで読んでいた.

2010年10月16日土曜日

Kindleのtext to speechと電子書籍への期待

今日の帰りの電車の中で,昨日から読んでいる「ドラッカーのマネジメントを読んだら...」を読み終えた.

そして,DruckerのManagementをKindleで購入しておいたので,kindleのtext to speechの機能を使って音声を聞きながら数ページ読む.この機能,ある程度のペースを保ちながら読めるので,非常によい.たまに,ちょっと止めたり,考えたい時があるけれども,すばらしい.

以前だったら,英語の本と学習用のCDを別に買わなければならなかったけれども,その必要がない.もっとも,text to speechは,人の声の録音ではなくて,コンピュータで電子的に話しているので,普通の人が話しているのとはだいぶ違う.けれども,リスニングや発音を学ぶのには,悪くないように僕は感じた(これは意見が分かれるところかもしれない).

text to speechで再生中に,AAボタンを押すと,男性/女性の声の切り替え,スピードが3段階に帰ることができる.

僕のようなレベルの人には,あるところで止めたり,少し前に戻ったり,ある部分を連続再生するという機能があったら便利だと思う.現状では,text to speechはexperimentalなので,外国人が利用することも考えて,英語学習に便利になることを期待したい.

今週号の週刊ダイヤモンドに電子書籍の特集があり,12月くらいにamazonが日本語の書籍の発売を模索しているとのこと.これは,ぜひぜひ実現してほしい.とっても期待している.

Kindleのよい点は,端末が電子ペーパのため目に優しく軽いこと,kindleのソフトウェアはiPhone, iPad, PC, Macなどでも使えること,本の管理がwebで容易に行えて,何冊本を持っていても管理料をとられない点などにあると思う.

「ドラッカーのマネジメントを読んだら...」は,iPhoneのアプリで購入したのだけれども,将来携帯をiPhoneから別の携帯に変えたら,基本的には使わなく(使えなく)なるだろう.kindleの場合は,他の端末でも使えるので安心感がある.ぜひ,kindleクラスかそれ以上の使い勝手のよさの日本の電子書籍がでて欲しいと期待している.

今日は1限が授業で,後は,申請書の修正などなどをした.

2010年10月14日木曜日

ドラッカーの「マネジメント」を読んだら...

今日は,2限が授業,午後は学生と打ち合わせ.

終了後,科研費の申請書の修正をする.

「もー,修正はいやだぁー」と学生にぼやきながらも,修正する.前よりは,だいぶよくなった.でも,もっとよくしたい.期限の範囲内で,できる限り良いものにしていく予定.


日本語の本が読みたくなったので,帰りに,学生に進められていた「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本のiPhone版を買って,読んでみる.帰りの電車で,4章の途中まで読み進んだ.あと,1~2回電車に乗れば,読み終わるだろう.

書いてあることは,とてもいいことが書いてあると思うけれども,なんだか非常に軽い感じがする.そして,実際に,こういう行動をする女子高生がいるのだろうかという点にも,少々ストーリーの強引さを感じ得ない.

「ザ・ゴール」(まだ読んでいないけれども)のような優れたストーリであることを期待していたこと,さらに僕自身にがっくり感を抱かせたのかもしれない.(逆に,優れたストーリであったら,これほどの人気はでなかったかもしれないとも思う)

一方,7 habitsは,1文1文の重みがあって,深みがあるし,考えながら読ませられる.kindleで,druckerのManagementを読んでみたいと思うきっかけにはなったので,よかったのかもしれない.

もっとも,悪い本ではないと思う.ただ,この本をゴールにしてはいけないと思うのと,この種の本が好きだったら多読して,より深みのある本を読むようになっていけばよいのだと思う.

思い起こしてみると,僕自身も高校生の頃に,赤川次郎の本が大好きだった.一方で,松本清張が赤川次郎の本を軽薄(?)であると批判しているような記事を目にすることもあった.今の僕は,赤川次郎の本を読む気はあまりしないけれども,松本清張の本は好きである.

これと同じことかもしれない.スタートはなんでもよいと思う.やり続けることが大切なんだろう.



2010年10月13日水曜日

OpenCL with Qt

今日は,午前中はいろいろな雑務処理と授業の準備.午後は,実験.その後,学生と勉強会.
その後,論文を一つざっと読んで,科研費の申請書をどう修正するのかを考える.


下のページで,QtからOpenCLを利用するコードが公開されていることを知る.これは,ちょっと便利かもしれない.夜にちょっとだけ試してみる.

Using OpenCL with Qt

コードのダウンロードは,下記のページで,「source tree」をクリックし,右の「download master as tar.gz」をクリックする.
http://qt.gitorious.org/qt-labs/opencl

Buildの仕方:

http://doc.qt.nokia.com/opencl-snapshot/building.html

Buildは,qmake -tp vc opencl.pro として,project を作成してコンパイルした.(OpenCLのヘッダやライブラリを,Visual Studioで行っているので)

コンパイル時にエラーがでたので,関数に次のキャストを加えたら,正常にコンパイルできました.
(void (__stdcall *)(const char *,const void *,size_t,void *))

Documentation:

http://doc.qt.nokia.com/opencl-snapshot/

2010年10月12日火曜日

申請書を書く

今日は,1週間のうち,唯一授業のない日である.

そして,今日は,科研費の申請書を書く.そして,書く.朝から晩まで,ずっと書く.
途中疲れて,もうやめようと何度も思いながら,頑張って書く.
最初のバージョンが出来上がるまで,今日は帰らないと決めて書く.そして書き続ける.

そして,夜8時すぎ,やっと最初のバージョンが出来上がる.ちょっとうれしい.
(でも,ここから,いろいろ修正するので,提出時はだいぶ変わっている予定.たぶん)

うちの大学は,最初の提出期限が10/15(金)と早いので,早めに仕上げる必要がある.
でも,そのほうが他のことに余裕ができて,いいのかもしれない.

金曜,ぎりぎりまで修正して,提出予定.

来年のCAD conference 2011から,International Program Committeeが編成されて,僕も入れて頂いた.ありがたいことである.(と同時に,たぶん査読が回ってくるのだと思う.過去,2,3年もやっているのだけれど)


現在,査読の論文(英文3本,日本語1本)や,他にも提出しなければならない書類がスタックに積まれている.早くやらなければ.研究も,先週の金曜日に,ずっと分からなかったバグ(実は単純!)を見つけた.こちらも進めなければ.

帰りの電車の中で,kindleの無料ゲームであるevery wordで遊ぶ.

IDLMDE という6文字の中のアルファベットを使って,3文字の単語11個,4文字の単語を10個,5文字の単語を2個,6文字の単語を1個作るというものである.

結構はまって,総武線でひと駅乗り過ごす.結局,5文字の単語一つがどうしても分からず,駅に到着.仕方なく,答えを見る.最後の一つは,IDLED(IDLEの過去形)でした.

2010年10月7日木曜日

あっという間の一日(10/6)

午前中は,午後の実験の準備など.あと,アメリカに長期で行かれる先生が訪ねて来られて,僕の経験をお話させて頂く.あまり参考にならなかったような.

午後は,ICトレーナを使った実験.3人程度のグループに分けて,今回は,各課題の終了後,グループ内の任意に当てられた人が,指定された回路をその場で作るというチェックポイントをクリアしなければならない.できない場合は,グループ内の分かっている人が,その人に教え込むというもの.

毎年このシステムでやってきているのだけど,いつも何か新鮮さを感じることができる実験である.

その後,久々に,学生と勉強会.学生にいろいろ説明するのだけれど,その過程で,あぁそうだったのかと自分で納得することがいくつかあった.

その後,明日の授業の準備と少しOpenCLの勉強.

朝8時すぎに大学について,帰宅する午後9時くらいまで,1日があっという間にすぎてる.

*10/6(水)に投稿し忘れましたので,10/7に投稿.

「人と話す」

朝は,いろいろな雑務処理.2限に授業をする.

午後は学生と研究打ち合わせ.3人の学生と13時半から結局5時くらいまで打ち合わせをする.

いろいろな作業の合間にプログラミングをしようと,ファイルを開いたのだけれど,結局2~30行程度の編集しかできなかった.

夜は,都内で,研究打ち合わせ.2時間程度だったけれども,いつも通り内容の濃い打ち合わせをいろいろする.

昨日に限らず,今日も,あっという間に1日が過ぎる.


今日は,午後も夜も,「人と話す」1日だった.

学生との打ち合わせでは,(学生が)自分で理論をどうやって実装しようかという観点で考えているので,いろいろな疑問をぶつけてきた.これがお互いの理解を深めることにつながったと思う.こういう会話は,よい会話だと思う.

もっとも,どんな建設的な会話をしても,結果を出さなければ意味がない.良い結果を出してくためにどうhelpするのかが,僕の仕事である.

夜の打ち合わせでは,僕が大切だと思っていたことは違う観点の指摘があり,本当に有意義だった.

「人に話すこと」,「人の話を聞くこと」の大切さを再実感した一日でした.
(もっとも建設的な会話ができたのには,自分で考えたりプログラムを実装したりするという準備があったからだこそだと思います.)

2010年10月5日火曜日

セミナーに参加の一日

今日は,画像電子学会のセミナーに参加する.

どの講演も非常に興味深く,9時15分から19時近くまでだったにも関わらず,あっという間に時間がたってしまった感じだった.とてもよい刺激になる.

帰宅してから,科研の申請書を書く.


こちらのページで,「7つの習慣」が一位にランクインしていました.よい本だと思うので,納得.

今日やっと,Habit 5にはりました.Habit 5は,Seek first to understand, then to be understoodです.「(相手に)理解される前に,(相手を)理解せよ」という感じでしょうか.

2010年10月1日金曜日

失敗について

お昼を食べているときに,少しだけ話題になった失敗について.

僕は,ある程度失敗をしていくことに賛成だけれども,いきなりみんなが失敗をするようになってしまっては困ってしまう.

失敗をするかもしれない挑戦をする時には,大きな成功を導くための挑戦であるかどうかを確認すること,失敗をした場合の結果をある程度予測することなども必要だと思う.

また,「失敗をしてくこと」にメリットとデメリットがあるように,「失敗を恐れること」にもメリットとデメリットがあると思う.最終的には両者のバランスが大切だと思うけれども,未来への不安を感じる今の時代には,(より大きな成功を導くために)少し「失敗をしていこと」の側に傾いていくことが大切な気がする.

「失敗学のすすめ」を書かれている畑村先生によると,日本人は,失敗を恐れ,失敗を恥じ,失敗を隠そうとするそうである.その結果,失敗から学ぶことをしないそうである.

今読んでいる 7 habitsには,Success is on the far side of failure.という著者の友人(だったかな?)の言葉がある(僕のfavorite collectionsの一つに加えることにした).この言葉をそのままとると,「失敗をしてそこから学ばない人は,成功をしていない」ということのようにとれるのではないだろうか.

以前,テレビ番組を見ていた時に,「大学院生が自分は実験で失敗ばかりしているけれども,どうしたら成功できるのか」ということをノーベル賞を受賞された益川先生(だったと記憶している)に尋ねたら,益川先生は,「それはまだ失敗が足りない.成功するまで,失敗する必要がある.」というようなことを言われていたのを記憶している.

「研究をする」という観点では,失敗はつきものである.失敗をせずに,新たなことを発見するなんてことは,既知のこと意外にはありえない.いろいろ試してみて,失敗する過程で,いろいろな性質が分かってきて,うまい方法がみつかる(=成功する)というパターンが多いように思う.

景気が低迷する今の時代にこそ,少々の失敗とそれによる非難を恐れず,より大きな成功を目指す人たち(学生)がでてきて欲しいと思う.


今日は,1限に大学院の授業.人数が少ないのでやり安い.その後,来週の授業の予習.終了後,また数式と格闘する.Mathematicaでグラフを書いたりして,いろいろ性質が分かってきたのだけれど,本質的な問題はまだ解けず(解けるという保証はどこにもない).

2010年9月30日木曜日

数式と少し格闘

朝大学についてから授業の準備などをし,2限に授業.

あいかわらず,授業中に単純な感じをど忘れする.いつもあっているかどうかを学生に聞くのだけれども,実は,授業を双方向にするためのよいきっかけではないかともちょっと思っている.2年前に,同じ学生たちに授業をしていた時に,よく黒板の誤字・脱字や間違いを指摘してくれて,ありがたかったことを思い出す.

午後は,実験の準備をして,その後,数式と格闘する.ある式の変形に部分積分を使うと,他の項と打ち消しあって式がエレガントになる部分があってちょっと感動する.

その後,事務処理をいろいろやる.なかなかプログラムをする時間がとれないのが,ちょっと辛いところ.

2010年9月29日水曜日

「見る」か「読む」か - 電子書籍

kindle 3が来てから,1冊半ほど本を読んだ.kindle 3は,本の代わりとして非常にすばらしい.わずか240gの重さだが,何十冊どころか,おそらく僕が一生読む英語の本よりも多くの本をすべて入れることができる(最大3500冊だそうだ).

自分の感動した本を常に持ち歩くことができる.思い出した時に,ふと見直すことができる.今までの本では,できなかったことである.

目に優しい電子ペーパーなので,長時間読んでいても液晶のように疲れない.カラーではなくモノクロだけれども,雑誌などの写真の多い本を読むのでなければ,十分である.

本の中の覚えておきたいフレーズにアンダーラインを引いておいて,後で,アンダーラインを引いた部分だけを読みなおしたり,あるいは特定のキーワードのフレーズを本文中から探すこともできる.

知らない単語のところにカーソルを持っていけば,英英辞典で即座に意味を教えてくれる.

Kindleは,本とは違った読書体験をさせてくれるものだと感じている.

iPadやパソコンなどにkindleをインストールすれば,カラーで本を読むことができる.しかし,液晶は「見る」のにはよいかもしれないが,「読む」のには適しているとは言い難い.

ぜひ「読む」のに適した<日本語>の本が読める電子書籍端末が欲しい.

残念ながら,ニュースで電子書籍端末に関して読むのは,「読む」ためのものではなくて,「見る」ための電子端末ばかりであると思う.(以前,ソニーが電子ペーパーの(「読む」ための)電子端末を出していたけれども,あまり売れなかったようだ.)

アメリカでiPad発売後も,kindleが売れ続けているのは「読む」ことに適しているからだと思う.

「読む」ことに適していて,kindle並みかそれ以上に使いやすい日本語の電子端末がぜひ登場してほしい.
(日本発の電子書籍に関するニュースを読む限り,どうもそうではなさそうな感じがしていて,ちょっと危惧している.もっとも僕が知らないだけかもしれないが)


今日は,ほぼ一日,実験のための装置のセッティング,実験用の資料の作成,講義の準備などに追われる.

いつも通勤中にkindleで読んでいる7 habitsは,habit 4に入る.

Habit 3で,delegationが,Gofer delegation(Go for this and tell me when it's done)とStewardship delegation(focused on results instead of methods)に分類されるという話に興味を引かれる.

Stewardship delegationは,てこの支点を移動させるように,わずかなインプットで大きなアウトプットを得ることができる.自分一人だけで作業するよりも,はるかに大きなアウトプットを得られている人はstewardship delegationが実践できている人だろう.

2010年9月28日火曜日

大事なのは「将来への仕込み」

今日は,研究の打ち合わせで,知り合いの先生のところを訪ねに行く.

いろいろ話ができて,刺激になる.こうやって,出かけていって,打ち合わせをするということも,予想以上に,自分自身のモチベーションになった気がする.

いつものように電車の中で,7 habitsを読む.Habit 3で,effective peopleは,「緊急でないが重要な仕事」に集中する傾向があるという点に,まさにその通りではないかと納得する.「緊急で重要な仕事」は,やらなければならないのだけれども,そのような仕事はできるだけshrinkさせ,「緊急ではないが重要な仕事」に集中することが重要なようだ.(他に,「緊急だが重要でない仕事」と「緊急でなく重要でもない仕事」の2つがあり,すべてで4種類の仕事がある)

僕の理解では,自分に来る仕事はこなしながら,「将来への仕込み」をきちんとすることが重要であるということではないかと思った.

逆に言うと,目先の仕事にばかり振り回されていてはダメで,目先の仕事をこなしながら,将来の自分に有益となるしごとに集中できるということが大切だということだと理解した.

tangible bitsで有名なMITの石井先生が,電電公社時代に,通常の業務後,夜8時から自分の研究をされていたというのは,まさに「将来への仕込み」をきちんとされていたということなのだろう.

「将来への仕込みをする」というのは言葉で言うのは簡単だけれども,現実にはたやすいことではないと思う.だから,それをできる人は価値が高いのだと思う.

2010年9月27日月曜日

仏像

昨日は,1,2限が授業なので,7時半に大学に到着.資料を印刷し,講義を行う実籾校舎に行く.

ざっと授業の内容を確認して,少し時間があったので,本棚にあった本を見る.
そこに,東大寺の大仏の写真が多く写っている本があり,興味をひかれる.

そういえば,祖母のお兄さん(僕が生まれた年に亡くなっている)は,仏像を主に描く画家だった.(そのわりには,僕に絵心というものはまったくない).

仏像の写真を見てみると,歴史の比較的浅いアメリカと違って,日本には長い歴史のあることに気付く.

仏像を作った時代に,どういうことを考えて仏像を作ったのか,今の時代にと照らし合わせてどういった類似性・相違点があるのかに興味があるが,今はちょっと調べる余裕がなさそうである.気が向いたら,分かりやすそうな仏像の本を買ってみたい.

お昼に会議.その後,雑務をして,また夕方に会議.会議終了後,少し研究.なかなかまとまった時間がとれないので,思い出すのに時間を要する.

後期の3年生のゼミ希望調査があったが,ほとんどの人が前期と同じ研究室を希望したことからか,残念ながら一人も希望者がいなかった.なんとか,学生に希望者がでてくれるように努力したい.

#昨日投稿し忘れたので,朝に投稿

2010年9月24日金曜日

不安遺伝子

アメリカ最大のレンタルビデオ店Blockbusterが,ネットに押され経営破綻したというニュースを読む.
また,店舗をもつ店が,インターネット型の店舗(例えば,Netflixなど)の影響で,破綻に追い込まれるというパターンの例だろう.

「たけしのニッポンのミカタ」というテレビを見ていたら,日本人は,他の外国の人たちと比べて「不安遺伝子」が多いということを言っていた.ルース・ベネディクトが「菊と刀」で,日本を「恥の文化」と類型化したことに通じるものがあるのではないかと思った.

でも,「不安遺伝子」があるからこそ,より品質を高めよう,本当にこの品質で大丈夫なんだろうかと考えて,日本製品の品質を高めることになっているのではないかとも思う.

今は,不況だから,悪い側面ばかりを指摘されることが多いけれども,その一見悪いと思われる側面が,実はこんなよい側面があるんですというような番組になってもおもしろいのではないかと思う.ネガティブなことを,ポジティブなことに変える手法とパワーこそ,今の日本人に必要なことなのかなと思う.自分のネガティブなことをポジティブなことに変えていくような,学生を育てたいものである.

「ニッポンのミカタ」は初めて少しだけ見たのだけれど,おもしろいと思った.これから,毎週録画して見るようにしたい.

今日から,授業が始まる.約14カ月ぶりに授業をする.今日もまた,13時から17時すぎまで会議.ふー.

2010年9月22日水曜日

過去よりも未来

この公開日記を書きだして,早3週間である.1日の終わりに,この日記を書くのがだいぶ習慣づいてきた(でも,授業が始まって,忙しくなったら,突然休止する可能性も十分にある).

自分がその時々に,何を考えていたのかを後で見直してみることを,僕自身の目的として書いている.

今のところ,仕事をしている日には,ほぼ毎日書くようにしているけれども,できる範囲で続けようと思う.


今日は,科研費の申請書をだいぶ書いた.これが,取れるか取れないかで,今後の研究の度合いが大きく変わってくる.取れなければ僕にとっては死活問題である.

大きなものを狙って基盤(B)と挑戦的萌芽研究の2本立てでいくか,あるいはより堅実な基盤(C)1本で行くかを,まだ悩んでいる.でも悩めるような選択肢があることは,幸せなことだ.

基盤(B)の業績欄に,自分の過去5年の業績を埋め込んでみたら3ページ全部が自分一人の業績で埋まり,ちょっとうれしかった.この5年間は,よく頑張ったと思う.

もっとも,過去を見返すよりも,未来を見て生きるべきである.科研費の申請書は,研究者の作る短期的な未来計画なのだろう.

The 7 habitsのHabit 2が,Begin with the End in Mindなのだけれども,自分の将来ありたい姿というものも,もっと考えてみる必要があるのだと少し思う(でも,現実には,なかなか余裕がない).


今日も,お昼から5時まで,会議.1年間アメリカに行かせてもらったので,へこたれるまで頑張ります.


帰りが少し遅くなるので,今日は車で来ていた.帰宅途中に国道357を走っていた時,少しスピードが出しすぎだなと思いスピードを緩めて(たぶん,昔スピード違反で捕まったことがトラウマになっているのかもしれない)後ろの車が僕の車を追い越したすぐ後に,パトカーが猛スピードで僕の車の横を通過し,前の車をスピード違反で捕まえていた.

今回は,たまたま助かったけれども,捕まってもおかしくない閾値の中にいたかもしれない.今日のこのことを,将来事故を起こさないように,安全運転に心掛けたい.

2010年9月21日火曜日

会議,会議,そして会議

今日は,午前中にいろいろな雑務を行い,お昼から,会議,その後も会議,そしてその後も会議で,会議続きだった.終わったのは5時半すぎ.でも,大学にとってはとても大事なことなので,しょうがない.

帰りの電車の中で,7 habitsを読んでいたら,friend/enemy centeredの部分に,興味をひかれる記述があった.

著者の知り合いの大学の先生が,administratorと馬が合わないので,その大学の先生は別の大学に移ろうかと考えていたそうだ.ところが著者は,その先生が,馬が合わないadministratorを自分の(関心の)中心に持ってきていることを指摘するというもの.

多くの場合に,何かが問題だというときに,実は,問題だといっている人自身が,その問題を引き起こしているケースが多いように思う.もちろん,僕自身も例外ではない.

世の中には,自分の制御が効くことと効かないことがある.効かないこととは,いかにうまく共存するか,さらに,そのことをいかに,自分にとっても相手にとっても利益になるようにするか(Win/Winの状態にするか)ということが大切な気がする.

一見,苦手だと思える相手とWin/Winの状態にできる人ほど,優れている人なのではないかと思う.7 habitsをもっとしっかり読んで勉強することにする.

2010年9月17日金曜日

間違ってないか?いや正しいぞ!

今日は,ある論文の草稿を読む.積分式だらけなので,かなり大変.

どうも,間違っているぞ.もう一回,計算しなおしてみる.やっぱり違っている.もう一回,考え直してみる.おやっ,正しいぞ.ということが,2回ほどあった.最後まで,読み進めるのが大変そうだが,なんとか理解したい.

でも,この草稿,最初は難しいと思って少々ほったらかしてあった.でも,ふとしたことがきっかけで,読みだしてみたら,実は理解できることに気付いた.簡単にあきらめてはいけないと改めて思う.

夕方,以前Wonder X Wonderに出たことから,某放送局から電話がかかってくる.興味深い話だったのだけれども,研究室に学生がほとんどいないことから,仕事を引き受けようにも,引き受けられない.僕自身も,学内の仕事や研究で,手一杯である.ちょっと残念だったけれども,お断りをしてしまった.でも,こうやって連絡を頂けるのは,励みになるしうれしいことだ.


お昼に会議があって,夜はその委員会の飲み会.お帰りなさいの会をして頂く.ちなみに,今日は,お帰りなさいの会の2日目.明日もある.

2010年9月16日木曜日

研究室発表会そして感謝

今日は,約14カ月ぶりに,skypeでない研究室の発表会.skypeよりも断然やりやすい.(でも,遠距離にいながらskypeで打ち合わせができたのは,以前に比べると革新的だと思う.)

久々に,学生の発表を直接聞いて,僕自身もとてもよい刺激になった.インターネットやコンピュータの発展によって,いろいろバーチャルに体験できることが多いけれども,実体験に勝るものはないと改めて思う.

その後,研究室の学生たちがお帰りなさい会を開いてくれた.また,お世話になった先生やOBにも来て頂く.

思えば,以前僕が,苦しい状況にあった時に,OBの人たちが僕らにできることがないですかと訪ねてきてくれたことがあったことを思い出す.僕のことを心配するよりも,もっと自分のことを気にかけなさいと言ったように記憶している.学生には,過去の人である僕よりも,未来の自分のことを気にしてほしいと思ったからだ.

でも,本心はとても感謝していた.今,研究室には学生が3人しかおらずちょっと寂しいけれども,僕は本当に学生に恵まれていると思う.

7 habitsは,Habit 1のproactiveの章を読み終える.なんとなく,全体像がつかめてきて,最初の時ほどのおもしろさを感じられなくなってきているが,飽きるまでは読み続ける予定.

2010年9月15日水曜日

教育の原則と現実

先日,教育の原則は,「自ら激しく望む人だけに,苦労を条件に希望を与えること」であるとする考えがあることを述べた.僕は,この考えにに賛成である.

しかし,実際には,なかなかこの基準を適用することができないのが現実である.(でも,原則は,上記のようであるということを肝に銘じておくことは,大切だと思う.)

この基準を厳格にすると,教育をしなくてもよいということになりかねない.理想は,上の原則のように教育をしたいけれども,実際は,学生個人個人の能力を,少しでも引き上げることが,僕自身のするべき教育と考えている.そして,学生たちの中から,将来,上記の基準を超えるような人が育てられればと考えている.

ゆとり教育の本来の目的は,知識重視型から経験重視型へシフトすることにあったようだ.これは,7 habitsのhabitの定義を利用すれば,知識を重視するよりも,スキル(スキルは経験に大きく依存すると思うので)を重視することへのシフトを目指したのだと思う.(habitは,知識,スキル,desireの共通部分として定義される)残念ながら,現状の多くの学生たちを見ていると,知識の有無を重視している傾向をあいかわらず強く感じる.

もし,(特にうちの研究室の)学生がこれを読んでいたら,経験重視ってどういうことなんだろう,本来のゆとり教育は何をもとめていたのだろう,ということを自分で調べて(ネットだけに頼りすぎず,本も読んでほしい!)考えてなおして欲しいと思う.そして,知識重視型からの脱皮をすることは,最初の重要なステップではないかと思う.なぜ,ゆとり教育で目指したことが,なぜ実現できなかったのかということを考えることも,とても重要だと思う.

2010年9月13日月曜日

knowledge, skill, desire

午前は後期の授業の準備や資料作りをする.午後は,研究用のプログラムを作り,夕方から会議.大学もいろいろな要因で成り立っているのだと勉強になる.その後,少しプログラムを進展させてから帰宅.

今読んでいる7 habitsで,habit(習慣)をknowledge(知識), skill(スキル), desire(願望)のintersection(共通部分)として定義しているところに興味をひかれる.要するに,知識として知っているだけでは,習慣ではないということだ.

たまに学生と話していると,いかに過去の教育で,知識の習得ばかりが重視されてきていたのかということを感じることがある.

一般に学校の教育では,知識ばかりを教える傾向があり,その知識をどうやって利用するのか,また利用するためのmotivationをどう作るのかまたは保つのかというのは,本人まかせのケースが多いように思う.

その理由には,知識をどう利用するのか,motivationをどう保つのかということは,多種多様の方法があり,なかなか一般化することが難しいことが原因であるようにも思う.例を示しながら,この2つに対して刺激を与えられるような授業を行いたいと思う.


iPhone OSを4.1に対応させたら,HDR(High Dynamic Range)撮影ができるようになっていた.通常の露出と,オーバーおよびアンダーの露出の3枚の画像を撮影し,それを合成することによって1枚の画像を作り出すことができる.他のデジカメでも,HDR撮影ができるものがあることを知った.これも,授業で画像の話をするときに使えそうだ.

2010年9月10日金曜日

kindleの使い勝手

Kindleの使い勝手は,とてもよい.iPadよりずっと軽いし,電子ペーパが目に優しいので,本や新聞などを読むという用途には,非常によい.一方で,プログラムを組む際の参考書や,PDFの論文をさくっと出すという時には,断然iPadのほうが使いやすい.それぞれ,目的によって使い分けるものだと改めて思う.

iPadは,Blutooth経由で,ノートパソコンのセカンドディスプレイになるのは,自宅作業する際に非常に便利だ.(AirDisplayというアプリが必要で,Windowsにも対応している.)

kindleで現在読んでいるのは, The 7 habits of highly effective people.今日から通勤中に読みだしたので,まだIntroductionだけれども,なかなか興味をひかれる.僕が授業で教えていることを違う例を使って説明している部分があり,自分の授業にもいかせるかなと思う.

ちなみに,The 7 habitsの本をamazon.co.jpで買うと2119円だが,kindle版だとわずか$4.7である.これだけ,手軽に洋書が読めるようになったのは,僕自身には革命的だ.多読して,英語力を向上させたい.

今日は,お昼に会議をし,後期の実験の打ち合わせなどをする.研究のプログラムは,少し進展したが,また大きな問題にあたる.

2010年9月9日木曜日

Kindle

帰宅すると,amazonからkindle(kindle 3)が送られてきていた.

本を読むには,液晶のiPadよりも目に優しいのがうれしい.通勤中は,これで本を読む予定.

日本語の雑誌や本を読めるようになるとうれしいのだけれど,残念ながら現状ではほとんどないようだ.ぜひ,日本語の本もでてきてほしい.

Asahi新聞とMainichi新聞の英語版が,月$5程度で買えるのはお得な気がする.(3G経由の場合には,月に$5程度の費用が別にかかる.Wifi経由や本の場合には,この費用は不要のよう.)

また,スピードはかなり遅いけれども,3G経由でWebも見れてしまう.日本語の表示もできるのがうれしい(でも,日本語の入力はできないと思う).出張の時などに,mailを確認したりするのも便利だ.

iPad上のkindleでは,単語の上に指を置くとその意味が英英辞典で表示されるけれども,kindleでは矢印キーで単語まで移動させなければならないのはちょっと面倒だ.kindleには英語の読み上げ機能がついていて,ある程度早いペースで読むのに慣れるのには,いいと思った.ページを進めるのが,iPadに慣れているので,だいぶ遅く感じる.(マニュアルに使うような本を見るには,iPadやパソコン上のkindleのほうが使いやすいと思うので,併用も必要な気がする)

iPadと比べて,対話性に若干劣るなどの気になる点もあるけれども,本を読むには目に優しいkindleのほうがよいと思う.

紙の本と比べたら,紙の本のほうを読みたいと思う.しかし,kindle版のほうが価格が安いこと,何冊も本を持っていてもkindleの重さ(約250g)であることは,大きなメリットだと思う.

2010年9月8日水曜日

教育の原則

お昼に,おそらく2年ぶりのサンマの塩焼きを食べた.その前後に,いつものようにiPhoneで産経新聞を読み,次の記事が印象に残った.

作家の曽根綾子さんの「苦労は自ら望んで初めて身になる」という記事(オピニオン)である.

記事の趣旨は,最近外国に生きたらがない若者が増えていて(生活が不自由になったり,危険が多いからだそう),国がお金を出して体験留学を薦めるという案があるそうだが,外国の日本人社会と日本料理店にだけ入り浸り,帰国の日を待ち焦がれて暮らすのではないかと予想している.なんとなく,あたっている気がする.

記事の最後に,「自ら激しく望む人だけに,苦労を条件に希望を与えること」が教育の原則であると考えると述べている.

教育に携わるものの端くれとして,自分が(本当に)苦しんでいる姿,そして同時に(本当に)楽しんでいる姿を見せることが,今の僕にできることなのだろうと思う.

2010年9月7日火曜日

凡ミス

どうも,昨日から,凡ミスが多い.

昨日は,ハードディスクのバックアップの設定が間違っていて,自宅にファイルを持ち帰って作業しようとしたら,ファイルがコピーされていなかった.バックアップの作業自体は行っていたのだけれど,設定が間違っていて,持ち帰り用のハードディスクではなくて,ネットワーク上のハードディスクにコピーされていた.

そして,今日は,OpenGLのプログラムで,Zバッファが正常に動作していないようなのだけど,ちゃんと動作するようにしている記述がある.結局,面の法線ベクトルの計算から,頂点の向きなどなどいろいろ関係ないことをいろいろ調べてから,座標軸を描いた後になぜかZバッファをオフにするコマンドがあることに気付く.

CGALは,非常に便利なライブラリだ.膨大なライブラリなので,その一部しか利用していなけれども,すばらしい.

うちの学生にも使わせたいと思うが,C++および形状処理ともにある程度の知識が必要なので,教えるのが大変そうだなぁと思う.最低でも,C++のテンプレートとSTLに関する知識が必要だが,ガッツのある学生には教えたいと思う.

今日は,学内向けの資料作りをいろいろとする.提出しなければならない書類がいろいろある.少しずつ進めていこうと思う.

2010年9月6日月曜日

朝の挨拶

今朝大学に着いて,自動販売機で飲み物を買おうとしたら,お掃除の方がいたので,「おはようございます!」と言う.

そうしたら,その方が,「吉田先生ですよね.久しぶりではないですか...」と,少しお話をした.

このわずかな会話が,1日を楽しくしてくれそうな気がした(実際には結構いろいろ大変でも).

2010年9月5日日曜日

こんな仕事やあんな仕事も

今日は,日曜日だけれども,オープンキャンパスで大学へ行く.

その際,所属している委員会の打ち合わせがあったのだけれども,かなり時間をとられれそう.大学は,教育(授業)や研究以外にもいろいろなことで成り立っているのだと改めて感じる.

一年間も海外に行かせてもらったので大学のために働かなければならないという気持ちと同時に,空いている時間を見つけて(作って),しっかり研究もしていこうと思う.

2010年9月3日金曜日

窮すれば通ず

今日1日は,ほとんどCGAL(Computational Geometry Algorithms Library)の理解に費やし(もちろん,他の仕事もあったが),だいぶ理解が進んだ.


CGALをもっと早くから使っておけば,自分のコードの量がもっと減っていただろうに,もっといろいろなことを簡単に試せていただろうにと思う.

CGALの存在は,前から知っていたのだけれども,なかなか使いこなすのに敷居が高いように感じていた.

でも,今日,その敷居が,ぱっとはずれる.その理由は,CGALを利用しなければならない必然性ができたことにある(自分で理論を実装するとういう選択もあったけれども,それはかなりの時間を必要とする).

学生にも,大いに切羽詰まると同時に,いろいろなことを試して道を開いて欲しいと感じた.

2010年9月2日木曜日

やはり日本が住みやすい..な..

8/27に13ヶ月ぶりにアメリカから帰国して,9/1から勤務先へ.

日本の湿度の高さに改めてびっくりし,汗をたくさんかく.

日本に帰ったら,アメリカにいるときとは違い,研究以外のことも相当やらなければならない.

でも,なんだか,このほうが落ち着く.研究以外のことをすると,逆に,研究をしようというパワーが湧いてくる.へんな性格である.

日本に帰ってきて,道路の狭さ,隣の車との車間距離の狭さに改めて驚くが,なんだか安心感を感じる.

世の中のことの多くは,答えが一つではなくて,答えがたくさんあることのほうが多いと思う.

海外に住むというのも一つの答えであると同時に,日本に住むというのも一つの答え.

僕は,海外に行くこと(というよりも,いろいろな人と話したり交流すること)が好きだけれども,やはり,日本がいいなと改めて思った.暑苦しくって,狭苦しいこの環境に,なんだか安心感を感じている自分でした.